個人と組織の相互作用 | 「私はあなたのことを知らない」不動産屋

社会は自分の価値観に相手を誘導するコミュニケーションにあふれている~東村山の不動産会社

4月1日の入社式から1ヶ月。すでに多くの新入社員が退職しているというニュースを目にします。退職代行サービスにはいつもの10倍という依頼があるという話もあるようです。上司と部下が1対1で行う面談を1on1ミーティングと呼ぶのを割と最近知った私ですが、その直後に部下から退職代行サービスを通じて退職の意思表示を受けてビックリということも珍しくないそうです。

意思疎通はきちんとできているし、わかり合えていると思っていた上司のショックはいかばかりでしょうか。理由や事情はそれぞれだと思いますが、すれ違いを乗り越える難しさを感じます。

エドガー・H・シャインは、「その人が本当に気にかけていることを引き出せるようにする。こちらがその人を受け入れていること、興味を持っていることが相手に伝わるようにしたい。」と提唱したというキャリアカウンセリングの理論家です。(著書『謙虚なコンサルティング―クライアントにとって「本当の支援」とは何か』) 。

自分が相手のことやそれにかかわることを“知らない”ことを積極的に認めて、できるだけ偏見を持たないこと。その上で、相手を怖がらせない方法で情報を集めて、相手が本当に気にかけていることを引き出せるように努めるという考え方です。

避けなければならないのは、相手を誘導することと、優等生的な回答を期待していると感じさせること。ところが、実際の社会は悪気無く、自分が正しいと思うことに相手を誘導しようとするコミュニケーションにあふれています。

私はあなたを受け入れているし、あなたに興味があります!~東村山の不動産会社

シャインは、個人と組織の相互作用がキャリア開発の本質であると説きます。個人にとっての職業選択やキャリア形成であっても、そこに「組織内においての」という条件が加わることによって、産業・組織心理学の視点がプラスされます。

シャインのキャリア理論として、次の5点があります。

①キャリア・サイクルの段階と課題(9段階)

②内的キャリア(仕事の内容や実績、組織内での地位)と外的キャリア(仕事に対する動機や意味づけ、価値観)

③組織の3次元モデル(機能の軸・地位の軸・中心性の軸)

④キャリア・アンカー
個人の自己象徴性の中心。その人が最も放棄したがらない欲求、価値観、能力など。

8つのカテゴリー(専門・職能コンピタンス・全般管理コンピタンス・自律と独立・保障と安定・起業家的創造性・奉仕と社会貢献・挑戦・生活様式)

⑤キャリア・サバイバル
「職務と役割の戦略的プラニング」の手続き。大事なのは職務の中での役割と、大きな変化やその過程を把握する必要がある。

シャインの5つのキャリア理論については、私の備忘録的な意味合いが強いですが、相手が本当に気にかけていることを引き出せるようにすること。そして、こちらがその相手を受け入れていること、興味を持っていることがきちんと伝わる1on1ミーティング等を心がけてみるのはよいでしょう。

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