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所得倍増計画と住宅購買意欲~東村山の不動産会社

2021年12月の『きまじめでやさしい弱者のための「独立・起業」読本』以来の出版となりますが、今回はインディーズ出版です。

日本ではずっと、持ち家を所有するのが当たり前でした。とはいうものの戦前まで、特に都市部では約70%の人が賃貸住まいだったことは今ではあまり知られていません。

しかしながら、1950(昭和25)年に住宅金融公庫が設立されたことは、日本人の「持ち家信仰」につながりました。1956(昭和31)年から1962(昭和37)年にかけて、マンションと戸建住宅の年間着工数は2万戸前後で推移しました。

1956年には経済白書に記された「もはや戦後ではない」という言葉が流行語となり、オリンピック景気に湧き、新産業都市建設促進法が法制化されるなどした1962年にはあのビートルズが、『Love Me Do』でデビューしています。

この頃、池田勇人内閣が「所得倍増計画」を打ち出し、国民の住宅購買意欲が高まりました。さらに、1964(昭和39)年の東京オリンピック開催に伴い、道路インフラの開発が進み、住宅の開発が容易になりました。

「ウチノカミサン!」と「ドーモアリガート」~東村山の不動産会社

1966(昭和41)年には日本武道館でビートルズが最初で最後の日本公演を行い、同年に「住宅建設計画法」が制定されました。これが官民一体の住宅建設に拍車をかけ、1969(昭和44)年には分譲住宅の年間着工数が急増しました。

この年に実質的にはメンバー4人の最後のレコーディング作品となる『Abbey Road』が発表されて、翌年に『Let It Be』がリリースされて解散します。

この時期、鉄道・家電・自動車業界からのハウスメーカー市場への参入が進み、鉄道会社による沿線の分譲住宅地開発も盛んに行われ、都市部から郊外への通勤が一般的になっていきました。

さらに、1989(平成元)年前後のバブル経済期にはそれまでも幾度かあった地価上昇に伴い「土地神話」が広がり、多くの人々が土地や住宅の購入に熱心になりました。

そして、ビートルズのメンバーだったポール・マッカートニーが1990(平成2)年、ジョージ・ハリスンが1991(平成3)年に、それまでファンが強く願いながら実現できなかった初の日本ソロ公演を行いました。

団塊の世代が夢中になった青春のビートルズ。そして2024年の今、彼らが購入した夢のマイホームが子どもたちへ、社会へ“負債”としてのしかかっている現実。これからの時代を「いかに住まうか」。それを考えるための本です。

お楽しみに!!

タイトル:ビートルズの時代と持ち家信仰~少子高齢化時代の住まいとキャリア形成

【もくじ】

はじめに~昨日ははるかな彼方にあった苦悩が…

1章:そして、みんな“持ち家教”を信仰するようになった

1-1:1945年まではみんな賃貸住まいだった

1-2:戦後の住宅政策が持ち家信仰を生んだ

1-3:持ち家は住宅ローンの支払いが終われば安泰?

1-4:持ち家は子どもたちに残せる財産か

1-5:マンション・建売業者は供給を止められない

 

2章:自分の持ち家を売るということ

2-1:中古住宅の現在地

2-2:空き家の「正しい価値」を認識する

2-3:空き家予備軍を“昇格”させないために

2-4:親の持ち家と相続

2-5:仲介手数料は値切るな!

 

3章:賃貸住宅市場はどうなってゆくのか

3-1:「転居が容易なこと」の価値は今後上昇する

3-2:高齢者になると賃貸住宅は借りにくい?

3-3:「持ち家が買えないから賃貸住宅」ではなくなる

3-4:同性カップルのお部屋探しのこと

3-5:トラブル回避に必要な原状回復の理解

 

4章:住まいとキャリア形成

4-1:ひきこもりとメンタルヘルスとそして住まいと

4-2:リーダーシップと持ち家信仰

4-3:暮らしを選ぶ自由がキャリアを豊かにする

4-4:災害リスクにも対応しやすい賃貸住宅

4-5:住まいとキャリアのワンストップサービス

 

5章:かかりつけの不動産屋を持とう!

5-1:わかりにくい不動産取引の仕組み

5-2:仲介手数料の仕組みと謎

5-3:かかりつけの不動産屋を持ちませんか!?

5-4:従来型の宅建業と不動産エージェント型

5-5:どうして売主はいつも損をするのか

おわりに~In My Life I Love you more

 

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