「発達障害」の診断は専門家でも難しい~東村山の不動産会社
最近、「発達障害」という言葉が身近になりました。医療機関や教育機関で注目されるようになったことはもちろん、メディアで取り上げられることも増えて、人々の間で知られるようになっています。
一方で、本当に発達障害なのかどうかという診断を出すのは専門家である医師にも難しいことだといいます。発達障害も人によって特徴が異なったり、環境によってどう症状として現れるかは違ったりします。ですから、たとえば職場で精神医療等に素人でもある上司が、失敗ばかり繰り返す部下に対して安易に「発達障害」という単語を発することは慎むべきです。
発達障害については、診断されたおかげで自分がこれまで生きづらかった、苦しんできた理由がわかったと前向きになれる人もいるというメリットがある一方で、職場やそこで働く人たちとかみ合わない人を安易にそれと決めつけるバイアスが働く恐れが往々にしてあり得ます。
言葉が身近になるにつれて、そうやって簡単に切り捨てられやすい状況があるというのは、職場として大変危惧すべきことでもあります。発達障害に限らずですが、周囲の配慮や上司や会社の取り組みがあれば、問題なく働ける人たちがいます。
近頃では、そうした属性を持つ人たちがいろいろなかたちで可視化され始めています。たとえば「わがままで神経質な人」だったHSPや、「うちの会社にはいないこと」にされてきたLGBTQもそうですが、広義の障がい者も含まれます。
「わが社に当事者さえいなければいらないコスト」??~東村山の不動産会社
とはいうものの、こうした配慮を発達障害・HSP・LGBTQなどといった人たちだけに対してだけ取り組まなければならないとしたら、正直なところ、管理者である上司や職場にとっては「わが社に当事者さえいなければいらないコスト」などと考えてしまうのではないでしょうか。
不本意だけど余計なことをやらされているというふうに感じてしまうと、当事者に対して「とても忙しいのになぜ!」というような恨みにも似たような気持ちが湧いてくるでしょうし、それではお互いにとって良くないどころか、何のための取り組みなのかという話になってしまいます。
それを防ぐためには、その配慮や取り組みを「わが社に当事者さえいなければいらないコスト」と考えず、「特別な配慮が必要とされる人への取り組み」をみんなのものにすればいいのです。それはどういうことか。続きはまた書きます。
※参考図書:佐藤恵美『もし部下が発達障害だったら』(ディスカヴァー携書)
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