何の見返りもないのに、なぜ自分を犠牲にしなければならないの? | パワハラ防止の不動産屋(その2)

時代の変化についていけない上司がパワハラ認定されやすい~東村山の不動産会社

前回の記事、「時代の変化についていけていない上司がやばい | パワハラ防止の不動産屋(その1)」では、パワハラの定義はあいまいであること。そして、あいまいであるにもかかわらず、明確な答えを求めてしまいがちなこと。だけど、それはやっぱり無理な相談で、それでもパワハラは防止しなければならないことなので、マネジメントを考えましょうという趣旨のことを書きました。

まだ2000年代くらいまでは、厳しく圧をかけることで奮起をうながす「外発的動機付けによるマネジメント方法」が主流でした。これは義務や賞罰、強制などによって目標を実現させるマネジメント方法です。

しかしながら、現在では相手の個性や持ち味などに着目した「内発的動機付けによるマネジメント方法」のほうが求められています。そうした時代と共にマネジメント方法が変化していることを理解できていない、変化についていけない上司がパワハラ認定されやすい傾向にあります。

パワハラを“行う側”の心理的要因とか~東村山の不動産会社

パワハラを“行う側”の心理的要因の一つに、「仕事とはつらく苦しいものであり、理不尽なことがあるのは当たり前。その対価として、ガマン料として給料をもらっているのだ!」という、仕事は苦しくて当たり前のものであるという考え方があり、それが新しいマネジメント方法に対して、甘やかしのように感じる側面があるのです。

ただ、外発的動機付けによるマネジメント方法がそれなりに効果をあげていた時代には、一方で終身雇用制度や諸々の福利厚生制度等が機能していました。そうした時代背景の変化も無視して、内発的動機付けマネジメント方法に違和感を持つのはちょっと違うのではないかと考えます。

何の見返りもないのに、なぜ自分を犠牲にしなければならないのかというのが、現在の感じ方なのです。そこで仕事にはやりがいや達成感、そして職場には心理的安全性が求められるようになるわけです。

そのあたりについては、次回の「パワハラ防止の不動産屋(その3)」で述べてみたいと思います。

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