宅建(不動産)業者のフロント商品とは | ビジネスを思索する小さな不動産屋

不動産のことはお客様のほうがよほど詳しい中で~東村山の不動産会社

どこの町へ行っても、駅前にたくさんの不動産屋があると思います。中にはとてもじゃないけど気軽に入りにくいところや、まったくお客さんが出入りしている気配もなくて、本当に営業しているのかなと思ってしまうようなお店も多いでしょう。

こんなにたくさんひしめいていて、よくやれるな、と。

古くから年配の男性が一人で経営している、あるいはごく小規模で経営している不動産屋には、その地域の名士やそれに近い人が多いような印象があります。たとえば自治会長や市議会議員、民生委員など、何らかのかたちで地域と人々に貢献していて、信用のある人たちです。

そこまでではなくても、世話好きでその地域の事情に精通している人。「○○さんちの○○ちゃんは今度、小学校卒業だね」みたいなこともよくよく知っています。

会社やお店のウェブサイト(ホームページ)なんかなくても、十分に商売が成り立つわけです。

不動産仲介というのは、誤解を恐れずに言えば、「誰がやっても同じ仕事」です。市場に出ている物件(商品)は、基本的にどこの業者でも扱うことができます。そんなところからも、扱う商品で差別化することが難しい側面があるのです。

「〇〇シェフのつくる料理はおいしい」はあっても、「〇〇不動産さんが仲介してくれたから、この部屋は住み心地がよい」ということは考えにくいです。

もちろん、良いお部屋を見つけてくれてありがとうということはあると思いますが、今は不動産ポータルサイトなどを通じて、お客様のほうがよほど物件に詳しいということもあります。

「信用」や「つながり」を作るためのフロント商品は何~東村山の不動産会社

その、不動産ポータルサイトを見ていると、同じ物件がたくさん掲載されていて、それぞれ問い合わせ先が違うということがよくあるでしょう。そこで数ある中から自社を選んでもらおうと思えば、不動産ポータルサイトの運営会社にしっかりお金を払って、閲覧者の目に触れやすくする必要があります。

具体的には、物件掲載数を増やす・動画を掲載する・他社より上位表示される時間を長くする機能を使うなどです。しかしながらレッドオーシャン。これにずっと依存していては、いずれ行き詰まるであろうことはなんとなくイメージが付くと思います。

そこで前述のような「信用」や「つながり」が必要になるわけですが、信用もつながりも一日にしてならずです。しかも、地域コミュニティーが気薄になり、そうした関係性を築くことも困難になる中、これからの小規模の不動産(宅建)業者は何を“フロント商品”に据えて、バックヤード商品である不動産仲介を売るかが大切になってきます。

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