ハラスメントのエトセトラ | ハラスメント研修講師の不動産屋

同じ景色でもどの立ち位置から見るのかで違って見える~東村山の不動産会社

ハラスメントとは何かと問われれば、意識的か無意識的かに関係なく、嫌がらせで相手に苦痛を与えたり、プライドを傷つけたりする行為ということで間違ってはいないはずです。ただ、ハラスメントを論ずる人の立場によって、過不足が生じるのも事実で、そこを自覚できてないとなんとなくちぐはぐなやり取りに終始してしまいます。

たとえば、パワハラと一括りにして語られがちですが、本来は業界業種によってパワハラの定義は異なるはずです。建設現場などといった一瞬の油断が取り返しのつかない結果につながるような業界のまさにそんな場面で、「バカヤロー」と怒鳴ることはパワハラでしょうか。

もちろん、仕事にかかる前にそれぞれが共通認識を持っておく必要はあります。端的に言えば、怒鳴ることはあっても、傷つける意図はないからねといった具合にです。逆に今どき、事務仕事で「バカヤロー」はないでしょう。それで、ミスをした部下が死ぬわけではありません。

ハラスメントは人権の問題であって、メンタルヘルスの問題でもある。また、社会学的な観点で言えば、社会病理における分析結果として広く語られるものであったりもします。だからこそ、ハラスメントを大きなぼんやりとした塊としてとらえると、「ハラスメントを無くすのが大事なのはわかるけどうちでは難しい」みたいな、なんだかおかしな話になってしまうのです。

それぞれの業界に合ったハラスメント研修が必要~東村山の不動産会社

2020年における厚生労働省の「職場のハラスメントに関する実態調査」によると、パワハラに対する取り組みが、「建設業」「運輸業・郵便業」で低く、「金融業・保険業」「教育・学習支援業」で比較的高いという結果となっています。

これはハラスメントが大きなぼんやりとした塊としてしかとらえられていない、一つの表れだと感じます。取り組みが遅れている業界からすれば、ハラスメントに取り組む、取り組めと言われることは、自分たちを全否定されるような気持ちにつながるのではないでしょうか。

ステレオタイプ化するのではなく、それぞれの業界、業種に合ったハラスメントへの取り組みが求められます。

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