相手を傷つけるアドバイスというものは存在しない | 人間というのは個を失い、群れを成すほど残酷になれる生き物

「あなたのためを思って」という欺瞞と傲慢~東村山の不動産会社

20年以上前ですが、「マネーの虎」という番組がありました。お金を持っている経営者たちが、番組に応募してきた起業のための融資希望者のプレゼンを聞いて、ネチネチとフルボッコにして融資するか否かを決める番組だったように記憶しています。

ものすごい嫌悪を感じて、ほとんどみていませんが、今ではコンプライアンスの観点からもあり得ない番組だったように記憶しています。フルボッコに耐えられなくて、起業なんかうまくいくかということだったのでしょう。理にかなっている練習方法の実践よりも、先輩のいじめやしごきに耐えなければ野球は上達しない、通過儀礼だというアレですね。

ネチネチとフルボッコにする側はよく、あなたのためを思ってとか、うわべだけではない本音の付き合いをしたいからなどと、自分たちの言動を正当化しようとします。圧をかけておいて“やさしく抱きしめる”ような手法は、悪手の宗教団体や配偶者に暴力をふるう人などがよくやる手口。

純粋でまじめな人ほど、「どうでもいい相手に、厳しい叱咤激励はしないだろう」などと、どうにかネチネチとフルボッコ(マネーの虎)たちを、許そうとしてしまいがちです。

集団リンチで公開処刑という“善良な人々”による残酷~東村山の不動産会社

だけど、相手を不快にしたり、傷つけたりするアドバイスや励ましなどというものは基本ありません。それが許されるとしても、しっかりと信頼関係が構築されてからのことです。フィードバックやアドバイスという名の下に、それをすることができるハードルというのは、相当に高いものなのです。そのハードルを越えられないうちは、相手と自身との違いを尊重できない、距離感がつかめないただの無礼者です。

しかしながら、マネーの虎のように、公開の場で、集団リンチ的に行われるとしたら、多勢に無勢。「もっとうまく説明しろ」、「わかりやすく言え!」などと言われたところで、普通の神経なら何も言えなくなってしまいます。

“マネーの虎”たちは相手を潰しておきながら、「あれに耐えられないなら、アイツはその程度の人間だったのだ」と自身を正当化する人々です。今でも、そこら辺の中小企業の経営者には、そういうメンタルの人々が多いことにはあぜんとせざるを得ません。

人間というのは個を無くし、群れを成すほど残酷になれる生き物です。それは歴史が証明しています。これから起業する方は厳しさの中にやさしさなどと、自身の傲慢さを正当化して、群れを成すような人間には絶対なってはいけません。

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