起業や就職は自分が「負けない土俵」を見つけること | きまじめでやさしい弱者のための「独立・起業」読本

ビジネスに極端な斬新性は不要~考える不動産屋

私(阿部)は大半の人のビジネスにとって、極端な斬新性は不要だと考えています。極端な斬新性で成功できるのは、ほんの一部の才能豊かで人並外れた根性があり、良い意味で鈍感な人だけです。

私を含めて多くの人は、世間に自分の斬新性を認めさせる前に心身が参ってしまうことでしょう。

特に見せ方は大事で、日本人は騙されやすいくせに、新しいことやモノをすぐ胡散臭いと決めつけてしまいます。「お仕事は何をされているのですか」と訊ねられたら、たとえば田舎のお年寄りでもすんなり理解できる職業を答えられるのが理想です。

大カテゴリーはできるだけありふれたもので、中カテゴリーから小カテゴリーへ行くに連れて尖っていくのがいいでしょう。職業が美容師だったとしたら、「美容師×〇〇×〇〇」で他の美容師さんとの差別化が考えられます。

〇〇の部分は、不特定多数の美容師さんが苦手だったり、見逃していることだったりするのがよいでしょう。そうするうちに、「俺はそこいらの美容師とは違う」などと考えてしまうところですが、“ただの美容師”でいいのです。能ある鷹は爪を隠す、です。

勝てば何らかの遺恨や禍根を残す~考える不動産屋

それに関連して、「自分が輝ける場所」や「負けない土俵」を探すことは大事です。向上心が旺盛な人ほど、それになかなか気づくことができません。ほんの少し無理をして、それにふさわしい自分をめざすというのは大事ですが、そればかりでは人生しんどくなります。

ITにそこそこ強い程度の人が技術者として、強者ぞろいのIT業界に身を置いたところで凡庸な存在であればまだいいほうで、居場所によっては役立たずでさえあるかもしれません。ですが、IT部門に弱みのある製造業などへ就職したらどうでしょうか。ITといってもいろいろありますが、そこでは神様や大先生になれるかもしれません。

「独立・起業」するにしても、どこか他の業界へ転職するにしても、自分が「負けない土俵」を探すという視点は有効です。勝つのではなく、負けないこと。勝てば何らかの遺恨や禍根が残ります。

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