所有権移転登記手続を命ずる判決と登記義務者 | 不動産競売サポート

間接強制とは協力しないなら金払えなどと心理的に押さえ込むこと~東村山の不動産会社

司法予備試験の民法の過去問題に、不動産に関するものとして、次のような問いがありました。これは競売のときなど、特に関係がある内容です。

登記義務者に対し所有権移転登記手続を命ずる判決が確定した場合、その判決の執行は間接強制によらねばならない。(H28-18)

登記義務者(前の所有者など)に対して、ちゃんと登記を次の所有者などへ変更しなさいという判決が出たとき、それを守らせるためには、間接強制をしなければならないというのは正しいか間違っているかと問われているわけです。

たとえば、いついつまでに登記の移転に協力しなければ、損害賠償金を払え、などといって心理的に押さえ込むようなことが間接強制になります。

競売不動産の引渡し等には前所有者らの協力が不可欠~東村山の不動産会社

こうして問われると、何となくこれは正しい気がするのですが、答えは「誤っている」が正解です。民事執行法174条第1項は、次のようにうたっています。

意思表示をすべきことを債務者に命ずる判決その他の裁判が確定し、又は和解、認諾、調停若しくは労働審判に係る債務名義が成立したときは、債務者は、その確定又は成立の時に意思表示をしたものとみなす。※以下、略。

そして、過去の判例でも「不動産登記手続をすべきことを求める請求は、意思表示を求める請求であって、その勝訴判決が確定すれば被告が意思表示したものとみなされ、執行は完了する」こととされています。(最判昭41.3.18)。

要するに、判決の確定によって実行されたことになるのだから、間接強制も何も不要だということですよね。

競売で不動産を落札した場合、占有者には立ち退いてもらい、登記名義人には登記の移転に協力してもらわなくてはなりません。登記の移転にどうしても協力してもらえない場合は、先述のような訴訟を提起して、確定判決を得る必要があります。確定(勝訴)判決さえ得られればいい、とも言えますね。

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