占有者・所有者を見下すな~不動産取引
不動産競売の開札日。めでたく自分が最高額で落札(最高価買受人になりました)。原則として、占有者・所有者へのあいさつはその日のうちに済ませましょう。特に、占有者が所有者の場合、ほぼその所有者は開札日を知っています。誰に、いくらで落札されたかは、とても気になっているはずです。
その場合の注意点がいくつかあります。まず一つは、相手に対して偉そうな態度をとらないこと。「もうアンタの持ち物じゃないのだから、さっさと出て行け!」というようなことは、絶対に言ってはいけません。
相手は何かしらの事情があって債務の履行ができなくなり、競売を申し立てられているのです。心に余裕のある人は、そうそういるものではありません。こちらを敵だと思っていると考えましょう。
あなたの対応一つで、自ら命を絶ってしまったり、追い詰められてあなた自身を傷つける可能性だってあるのです。
円満に明け渡してもらうことが目的だと心得よ~不動産取引
目的は円満に、なるべくお金と手間をかけず、不動産を明け渡してもらうことであって、ケンカをすることではありません。余裕のない相手ですから、多少、イラっとすることがあるかもしれませんが、そこはグッとこらえましょう。
そして、占有者・所有者を訪問した際、中でゆっくり話しましょうなどと言われても絶対、部屋に入ってはいけません。事例をここでは申しませんが、いろんな危険性が想定されることは理解できると思います。
近所のファミレスの場所でも事前に確認しておいて、そこへ誘ってランチでもごちそうしてあげれば、心がほぐれるかもしれません。
改めて、占有者・所有者を訪問したときは、次の点に注意しましょう。
01.偉そうな態度をとらない。
02.こちらは敵ではないことを理解してもらえるよう努める。
03.腹が立つことを言われてもこらえる。
04.部屋の中には絶対に入らない。
以上、必ず守ってくださいね。