本当のリーダーシップについて | 人間関係を考える不動産屋

「私が付き従う相手=リーダー」ではない~東村山の不動産会社

個人よりも、組織のありようのほうが優先され、お上に弱いなどということが言われる日本社会。リーダーには、集団やチームの一員としての責任や役割が重視され、チーム全体の協力や共同作業の促進に焦点が当てられます。

強いリーダーが居て、その人が何とかしてくれる。自分たちは決定事項を享受するか、文句を言っていればよい。日本人の多くは、その「その人が何とかしてくれる」ことをリーダーシップだと考えている人が多いように感じます。

しかしながら、リーダーシップはチームの誰もが発揮し得るものです。たとえば、リーダーの決断や行動に影響を与えた、他のメンバーによるリーダーシップというのはとかく見過ごされがちですが、それも立派なリーダシップであるといえます。

リーダーシップとは、対人関係に現れる影響関係のことをいいます。「俺についてこい」や「私の言うことを聞いていればいい」だけがリーダーシップではないのです。

複数のメンバーがリーダーシップを分け合うこと~東村山の不動産会社

一つのグループの活動というものは、メンバーによるさまざまな行動で形づくられ、成立しています。それら一つ一つはやはりリーダーシップといえるのです。さまざまな行動で形づくられたグループの機能を大きく二つに分ける理論があります。

一つはP機能(課題達成機能)、もう一つをM機能(集団維持機能)と言い、それぞれPerformanceとMaintenanceの頭文字から取られています。P機能とは、「課題解決や目標達成を指向する働き」のことで、目標を達成するための方法を提示する、意見を述べる、まとめる、指示・命令を出す、記録をつける、達成の度合いを評価するが該当します。

一方、M機能は参加や発言をうながす、意見を調整する、気持ちを支える、緊張を和らげる、目標達成とは関係なく、集団内部に友好的な雰囲気を作り出す動きのことです。P機能もM機能も兼ね備えたリーダーがいれば、それに越したことはありません。

しかしながら、実際のチームというものはP機能が秀でる人が居て、M機能の長けた人も居るという形で複数のメンバーがリーダーシップを分け合うというのがその理想的な姿です。部長や課長などといった肩書は、リーダーシップと関係ないとまでは言えませんが、当人もそういう肩書だから引っ張っていかなくてはならないなどと抱え込んでしまうのは、チームのあり方としてちょっと違います。

複数のメンバーがリーダーシップを分け合うことのできるチーム。それはとても強いチームです。

 

【参考図書】津村俊充・山口真人『人間関係トレーニング 私を育てる教育への人間学的アプローチ』(ナカニシヤ出版)

 

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