カスハラと「正しいクレーム」 | 理屈っぽい不動産屋さん

「最近の若者は甘えていて弱い」などという人は古い社会構造に甘えて生きてきた弱い人~東村山の不動産会社

近年よく話題となるカスタマーハラスメント(カスハラ)は、顧客が企業に対して、理不尽な要求を突きつける言動のことです。歌手の故・三波春夫さんの「お客様は神様です」が誤訳されて広まり、ユーザーをつけ上がらせたのだという文脈で説明されることもよくあります。

学生がバイトでのカスハラがトラウマとなって、就職活動に支障をきたすケースがあるというくらいですから許しがたい話です。

「最近の若者は甘えていて弱い」などという人は、カスハラがあってもなんとなく許される風潮や、それに耐えれば報われる当時の社会構造に甘えてきた弱い人でもあります。

日本人は「民主主義」や「個人主義」についても誤訳している傾向があり、当事者意識や社会的責任は脇に置いて、消費者民主主義の単なるわがままじゃないかというケースが多々見られます。そのくせ群れたがり、右へ倣えで率先して羊や奴隷になろうとする不思議な国民性を持つのが日本人だと感じます。

日本では大概、どこのお店へ行っても丁寧な対応をしてもらえます。1976年生まれの私(阿部)が子どもの頃はまだ、田舎にも商店街や個人商店がたくさんあって、そういうところに行けばこちらが子どもだからということもあるのでしょうが、ぞんざいな応対をするおばさんやおじさんもよく見かけました。

しかしながら、今はほとんどがチェーン店となっており、“頃合いの良い丁寧な接客”というのもマニュアル化されており、それは時に味気ないと感じることもあるほどです。

相手のためと思えないクレームはつけなくていい~東村山の不動産会社

カスハラについて、理不尽な要求を突きつける言動と述べました。では、理不尽ではない「正しいクレーム」は、伝えるほうが自分のためというより、相手のためになります。私もまた利用する気のある店や企業に対してであれば、結構言います。

あとは実害があったときは、できるだけ泣き寝入りしないほうがいいでしょう。少し話はずれますが、そういうのってガマンして受け入れると癖になって、何があっても言うべきことを言えない負け犬根性が身についてしまいます。

実害の度合いや諸々の損得を考えた上での判断になりますが、たとえば大きな話では長い裁判闘争になるくらいなら次のステージへ進もうとか、それでも自身の名誉のために闘うとか、いろいろあり得ると思います。

特に小さなクレームは自分よりも相手のため。そう思えないときは、一歩立ち止まって考えてみたほうがよいでしょう。正しいクレームを言ってくる客をカスハラ呼ばわりしたり、スルーするような企業にはムッとしますが、いずれ淘汰されるので心配はありません。

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