代表メッセージ 住まいを余らせない。住まいに困らせない。当社は2021年4月、コロナ禍の中で「LGBTQフレンドリーな不動産屋」として生まれました。最初は、小さくても安心して相談できる不動産屋をつくりたい。その思いから始めた会社でした。ところが仕事を続けていると、不動産屋に持ち込まれる相談は、単に「家を売りたい」「部屋を借りたい」という話だけではないことに気づきます。家族構成が変わった。仕事や収入が変わった。親が高齢になった。実家が空き家になった。物が多くて困っている。今の家に住み続けることが難しくなった。事情があって、なかなか部屋を借りられない。住まいの問題は、人生や暮らしの問題とつながっています。だから私は、不動産を「物件」だけで考えない仕事をしたいと思うようになりました。一方で、社会に目を向ければ、日本には使われなくなった住宅が増え続けています。そのすぐ隣では、高齢者、障がいのある人、生活保護を利用する人、ひとり親、外国人、性的マイノリティなど、さまざまな事情によって住まいを見つけにくい人たちがいます。住まいは余っているのに、住まいに困っている人がいる。この二つの問題を、別々のものとして考えなくてもよいのではないでしょうか。そこで始めたのが、「住宅福祉デザインラボ」です。私が考える住宅福祉とは、困っている人に住宅を与えるという「弱者救済」だけを意味するものではありません。空き家になる前に住まいのこれからを考えること。使われなくなった住宅をもう一度市場へ戻すこと。年齢や収入、家族関係などに事情を抱える人にも、民間賃貸住宅の選択肢をつくること。そして、入居者だけでなく、家主や不動産会社にも無理のない仕組みにすること。行政、福祉、不動産、家主、地域。それぞれが少しずつ役割を担いながら、住まいを必要とする人へつないでいく。そんな仕組みを、小さな町の不動産屋の現場から考え、試していきたいと思っています。もちろん、当社は研究だけをする会社ではありません。部屋を探し、家を売り、空き家の相談を受け、住まいの将来を一緒に考える。必要であれば、片付けや遺品整理にも関わる。現場で一件一件の相談に向き合うからこそ、見えてくるものがあります。大きな会社ではありません。できることにも限りがあります。だからこそ、目の前の一件から始めます。不動産と福祉のあいだにある、まだ名前のついていない仕事を一つずつかたちにしていく。うんすい宅建は、そんな「住まいのこれから」を地域のみなさんと一緒につくっていきたいと考えています。 合同会社うんすい宅建代表社員 阿部 浩一 宅地建物取引士・遺品整理士。山口県出身。書店員(10年)、環境NGO職員(8年)、社会福祉法人職員(3年)などを経て2021年に当社を創業。【役職】公益社団法人全日本不動産協会東京都本部 多摩北支部 流通推進委員長。公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会 公正競争規約指導員。 著書『きまじめでやさしい弱者のための「独立・起業」読本』 毎週更新しています。 読み込んでいます…